若者向け鉄道乗り放題券、廃止決まる

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

2024年夏季に導入された若年者向けの鉄道乗り放題券「パス・ライユ」が廃止される。運輸省が発表した。
「パス・ライユ」は夏季限定で昨年に導入された。月額49ユーロで、TER(ローカル線)とアンテルシテ(在来線)に無制限で乗車できる。高速鉄道(TGV)は対象外。購入できるのは16-27歳の若年者に限られる。
政府はこの措置を、若年者の観光等を支援する目的で試験導入した。ローカル線の運営主体である各地域圏と合意の上で導入。かかった費用1500万ユーロのうち、8割を国が、2割を各地域圏が負担した。ただし、パリ首都圏(イルドフランス地域圏)は合流を見合わせた。政府は当初、70万枚の販売を目標に設定していたが、実際の販売は23万5000枚にとどまり、関心はむしろ低かった。運輸省は、成果が目標を大きく下回ったことと、予算運営を巡る状況が厳しさを増していることを挙げて、試験導入を打ち切ると説明。サービス品質の改善と商品の幅の拡大に力を入れるとした上で、各地域圏は今後も、若年層向けの優遇料金の適用などを独自で継続するとも説明した。