アルコール消費量は減少、依存症の健康障害はむしろ増加

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公的機関の仏麻薬・依存症観察局(OFDT)がこのほど、アルコールの消費とその影響について2023年の集計結果をまとめた報告書を公表した。
これによると、純アルコール換算での販売量は2023年に前年比で3.8%減少。1人当たりに換算すると10.35リットル相当となった。種類別でみると、全体の52%がワインで、以下、ビール(25%)とスピリッツ(21%)が続いた。
アルコール依存症に関係がある入院加療は、入院日数では59万5326日、入院患者数では30万7676人となり、前者では前年比で4.1%増を、後者では2.5%増をそれぞれ記録した。入院患者は男性が多く(全体の73%)、平均年齢は56才だった。
未成年者の飲酒状況(2022年調査)をみると、飲酒をしたことがないと答えた人は全体の19.4%を占めており、これは2017年の調査と比較すると5.1ポイントの上昇を記録した。その一方で、最後に飲酒した際の量を17才に尋ねたところ、5杯以上が全体の33.8%を占めており(うち10杯以上は9.8%)、危険な消費形態である大量飲酒がまだ続いていることをうかがわせた。