トタルエネルジー、電力・ガス顧客向けに自動車燃料料金引き下げを検討(CEO)

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェストエネルギー・環境レポート

仏石油大手トタルエネルジーのプヤネCEOは7月6日、同社の電力・ガス顧客向けに、自動車燃料料金上限の引き下げを検討すると述べた。エクサンプロバンスにおける経済フォーラムにおいて明かした。極右の台頭といった国内の状況や、物価高に対する国民の強い反発に配慮し、企業としてあえて採算を度外視した措置を講じる考えを示した。
燃料価格高騰の悪影響を抑制するため、トタルエネルジーは2023年3月以来、仏国内のガソリンスタンド網でのガソリン・軽油価格に1.99ユーロ/リットルという上限を設定している。CEOは、トタルエネルジーの電力・ガス供給サービスを受けている顧客に対し、この上限を引き下げる可能性を示唆した。CEOは、1.99ユーロという上限の設定について、「経済的には合理的とは言えないが、エネルギー価格高騰に伴い、市民の怒りが沸き上がっているために導入した」と、企業の社会的責任に基づいたものだと説明した。CEOによれば、輸送費の高さで小売価格も高くなりがちな農山漁村地域において、特にこの措置の恩恵は大きいという。プヤネCEOはすでに、上限を2024年中維持する方針を明らかにしており、2025年以降の維持も示唆している。