欧州委、ポルノサイト3社を大手プラットフォーム(VLOP)に指定

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欧州委員会は20日、デジタルサービス法(DSA)においてより厳しい規制の対象となる大手プラットフォーム(VLOP)として、ポルノサイト3社(Pornhub、Stripchat、XVideos)を新たに指定した。4ヵ月以内にデジタルサービス法の規定を順守することが求められる。
VLOPには、欧州連合(EU)における月間ユーザー数が4500万人以上のプラットフォームが指定される。グーグル、フェイスブック、アマゾンをはじめとする22社が既に指定を受けている。新たに指定を受けたポルノサイト3社は、ユーザー数に関するデータ提出を拒否するか、疑わしいデータを提出しており、欧州委は調査を経て、ユーザー数が規定を超過していると認定。追加で指定を決めた。
VLOPに指定されたプラットフォームは、問題のあるコンテンツに対する対策、未成年者の保護、透明性の確保と開示義務の点で、厳しい規制に適合することを求められる。ポルノサイトの場合に特に問題になるのが未成年者の保護で、未成年者によるアクセスを排除するための年齢確認の有効な手段を整えて実施することが求められる。これは、フランスを含む複数の国で法的義務が導入されたものの、技術的な問題もあっていまだに実現していない点であり、欧州委による今回のVLOP指定によりどのような動きがあるかが注目される。
これとは別に、デジタルサービス法の一連の規定(VLOPに適用される特別な規定を除く)は2月17日付で、中小企業を除くすべての事業者に適用される。その監督は、欧州委が加盟各国の当局機関と協力して行う。