FDJ、ZEturf買収へ向け独占交渉を開始

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仏FDJ(宝くじ)は9月19日、オンライン賭博のZEturfの買収に向けた独占交渉を開始したと発表した。100%株式の買収を計画する。報道によれば評価額は2億ユーロ前後という。
ZEturfは2001年の創業。仏エマニュエル・ドロアンシャボ氏がマルタの実業家らと組んで起業した。フランスでは馬券販売はPMUが独占しているが、オンライン馬券に限り自由化されている。ZEturfはオンライン馬券市場で20%のシェアを握り、この市場でPMUの最大の競合の地位を得ている。ZEturfはこのほか、オランダ、ベルギー、スペインでもオンライン馬券事業を展開。また、オンラインスポーツ賭博の事業も別ブランドZebetの下で展開している。
ドロアンシャボ氏らは最近、仏ユーラゼオ(投資会社)から自社株24%を買い戻しており、その分を含めて、自社株の一部又は全部の売却先を探していた。オンライン賭博分野の数社が関心を示していたが、結局、FDJが100%株式の買収で独占交渉権を得た。
FDJは宝くじの独占企業で、2019年に民営化された。宝くじのほかに、オンラインスポーツ賭博に進出しているが、オンライン馬券の実績はなかった。この買収について、PMUにとっては、外国勢が参入して攻勢をかけるよりは、FDJの方がやりやすい相手だとする声も聞かれる。