デュラレックス、エネルギー価格の高騰で生産中断決める

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強化ガラスのコップで知られる仏デュラレックス(Duralex)はこのほど、エネルギー価格の高騰を理由に、ロワレ県内の同社唯一の工場における生産を冬季に凍結すると発表した。11月1日より4ヵ月間にわたり生産を停止する。
デュラレックスは経営難のため、2021年初頭に、メゾン・フランセーズ・デュ・ベール(投資ファンドのKartesia傘下)により買収された。メゾンは、強化ガラス容器の「Pyrex」ブランドを保有している。デュラレックスはその後、経営を立て直して順調に業績を伸ばしていたが、溶解炉を稼働するためのエネルギー(電力、ガス)の価格高騰で生産中断に追い込まれた。デュラレックスは、通常はエネルギーコストが売上高に占める割合は5-7%だが、現在は40%にまで上っていると説明している。
溶解炉は損傷のリスクがあるため停止しないのが普通だが、デュラレックスは、最低限の温度を保ち機能維持に配慮しつつ、運転を停止することを選択した。従業員250人には一時帰休が適用される。製品在庫により営業・販売事業は継続される。