パリ・ベルリン間の直通列車が運行開始、高速鉄道車両により8時間余りで

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パリとベルリンを結ぶ直通列車の運行が16日に始まった。高速鉄道車両により8時間余りで独仏の首都が結ばれる。
1日1便が両方向で運行される。パリ東駅発は9時55分、ベルリン着は18時3分、ベルリン発は11時54分、パリ東駅着は19時54分となる。途中駅として、ストラスブール、フランクフルト、カールスルーエに停車する。仏国鉄SNCFとドイツ鉄道(DB)が運行に協力するが、機材はドイツ鉄道のICEが用いられる。列車は444座席で、販売はドイツ鉄道とSNCFがそれぞれ行う。
国際列車は相互に乗り入れるのが通例で、一方の機材のみを用いる協力は異例という。高速鉄道車両で両国の首都を結ぶ路線が直通で運行されるのもこれが初めて。ただし、現在でも、パリからベルリンまで乗り継ぎで8時間10分にて鉄道で移動するのは可能で(乗り換えに14分)、実際のゲインは乏しいという指摘もある。旅客機に比べて環境負荷が小さい(旅客1人当たりの二酸化炭素排出量は、鉄道が2kg、旅客機が200kg)ことが売り物になるが、料金は旅客機の方が有利で、この新列車が片道59.99ユーロから(実際には100ユーロを超えることも)であるのに対して、旅客機は往復で89ユーロと安い。