仏ネスレウォーターズ(スイス食品大手ネスレ傘下)の炭酸水「ペリエ」の水源の水質汚染を指摘する仏保健当局の報告書が明るみに出た。国営ラジオフランスとルモンド紙の調査によると、仏保健当局は去る5月にベルジェーズ(ガール県)で「ペリエ」の源水を調査し、8月30日付の報告書で「ネスレウォーターズがペリエ名義で採水する水源がナチュラルミネラルウォーターの品質を満たしていない」と指摘。ウィルスリスクが懸念されるため当局は「ベルジェーズでのナチュラルミネラルウォーター生産禁止」を検討し、ネスレウォーターズに対して「同所での活動の変更を勧告した」という。
ネスレウォーターズはレゼコー紙の取材に対し、「ペリエ」は衛生規制を順守して生産していると説明。ラジオフランスとルモンド紙が引用した報告書は予備的なものであり、最終報告書を見るまでコメントすることはないと回答した。
なお、ネスレウォーターズは去る9月に、ミネラルウォーターの「コントレックス」と「ヴィッテル」の違法掘削と違法な滅菌処理の事案で、仏司法当局と和解を成立させたばかりだった。