仏サフラン(航空機エンジンなど製造)は5日、生産体制の立て直しを含むプランを公表した。市場はその内容に失望し、同社の株価は同日終値で6.96%の大幅安を記録した。
航空機業界の全般的なサプライチェーンの混乱もあり、サフランのエンジン引き渡しは2024年に後退を記録した。主力のLEAPエンジンの引き渡し数は、前年比で15-20%程度減少し、1413基の引き渡しにとどまる見込みとなっている。サフランはこれを段階的に引き上げ、2026年に2000基、2028年には2500基を達成するとの展望を示した。
生産加速に加えて、各種サービス事業の強化を図る。保守需要は2040年までに2倍に増大する(年間5000件)と予想。サフランの年間売上高は、2024年の271億ユーロが2028年には350億ユーロ超へ、また、営業利益は、2024年の41億ユーロ(予定)に対して、60億-65億ユーロまで増加する。向こう5年間のフリーキャッシュフローは150億-170億ユーロ(約100億ユーロの投資的支出を控除後)に上り、その7割を株主に還元するとも約束した。企業買収は的を絞って継続する。