仏大手銀行のソシエテジェネラルとBNPパリバが10月31日に四半期業績を発表した。株価推移で明暗が分かれた。
ソシエテジェネラルは、1年余りに渡り株安に苦しんでいたこともあって、31日には終値で11.33%の急騰を記録。続く11月1日にも3.3%の上昇を記録し、年頭来の上昇幅は10.8%に達した。7-9月期業績は、経常収益が前年同期比10.5%増の68億4000万ユーロ、純益が4.6%増の13億7000万ユーロと好調だった。クルパCEOはこの機会を利用して経営人事の刷新も発表。特に、リテール銀行部門を自ら率いることを発表したが、市場は2023年5月に就任したCEOが巻き返しに向けた足場を固めたとみて、新たな経営人事を歓迎したと考えられる。
他方、BNPパリバは7-9月期にほぼ予想通りの業績を確保。純利益は前年同期比5.9%増の28億ユーロ(アナリストらの事前の予測は27億ユーロ)を記録した。ただ、同行の場合は、これまで順調に株価が推移していたこともあって、予想通りの業績では市場が納得しなかった。同行の株価は10月31日に終値で4.2%安に後退。銀行業界全体の見通し悪化が打撃になった。