欧州議会選:極右RNの優位続く、高齢者層でもRNへの支持増加

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右翼系メディア(ビベンディ傘下のCNews、JDD、ヨーロッパ1)の依頼で行われた世論調査によると、6月9日の欧州議会選挙における支持率は、極右RNが29%で変わらずトップを保っている。2位は連立与党の19%で、ラファエル・グリュックスマン氏が率いる社会党の候補リストが12%でその後を追っている。以下、左翼政党「不服従のフランス(LFI)」が8%、保守野党の共和党が7%、極右政党ルコンケットが6%などとなっており、全体の力関係にはこれまでと比べて大きな変化がない。
極右RNは前回の欧州議会選挙でも第1党となっていた。若いバルデラ党首の下で前回よりも支持を伸ばしている。極右への拒否感が全体的に風化していることも背景にある。RNの実質的な指導者であるマリーヌ・ルペン下院議員が進めてきた、「普通の政党」としての認知を目指す作戦が成功しつつある。別の世論調査によると、65才以上の層でRNの欧州議会選挙における支持率が26%まで上昇。高齢者層は従来、極右への拒否反応が最も大きいことで知られており、マクロン大統領への支持が特に高かった。現在も、欧州議会選挙における支持率では連立与党が33%でトップだが、RNは前回選挙時のこの層における得票率(19%)と比べて大きく支持を伸ばしている。高齢者層は概して安定性を好むが、このところの暴力的な事件の多発などで特に不安を強めており、タカ派の極右的な主張になびきやすくなっていることが考えられる。