カリコ教授のノーベル賞受賞

投稿日: カテゴリー: アライグマ編集長の日々雑感

今年のノーベル生理学・医学賞がmRNAワクチンの開発に道を開いた米ペンシルベニア大学のカタリン・カリコ教授とその同僚のドリュー・ワイスマン教授に授与されることが決まった。ビオンテックによる新型コロナウイルスワクチンで世界的に注目を浴びたmRNAワクチンだが、それに限らずmRNA医薬の可能性は極めて大きく、医療の未来を変える画期的な技術だと言われる。カリコ教授はハンガリー人だが、母国ハンガリーでは研究費を打ち切られて研究を続けら れなくなり、1985年に米国に移住した。その際に、外貨持ち出しが100ドルまでに制限されていたため、娘さんのぬいぐるみに全財産を隠して出国したという。米国でも1990年代後半まで長い不遇の時代を経験したというから、その粘り強さと熱意には頭が下がる。さて、カリコ教授の受賞は、ハンガリーにとって名誉なことか不名誉なことか、どうなのだろう。一つ確かなのは、そのままハンガリーにとどまっていたら、ブレークスルーはなかったということだ。移民・ 難民の保護の大切さについても改めて考えさせられる。