バンシ、グランパリ・エクスプレスで27億1000万ユーロの契約を獲得

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パリの周囲を運行する地下鉄大環状線整備計画グランパリ・エクスプレス(自動地下鉄4路線を新設)に関して、仏建設大手バンシの率いるグループが「15番線西」の南部区間の設計・建設契約を獲得した。「15西」の南部区間は、パリ南西郊のサンクルーからナンテール・ラフォリーまで、パリの西郊外を南北に延びて5つの駅を結ぶ区間で、トンネル14キロ、16の構造物の建設が必要となる。営業運転開始は2031年末の予定で、パリのメトロ、RER、トラムと接続される。
契約総額は27億1000万ユーロと、整備公社であるSGP(グランパリ会社)がこれまでに発注した契約の中で最大規模となる。契約の74%相当はバンシ・グループが獲得し、シャンティエ・モデルヌ、カンプノン・ベルナール、ETF、SDELなど、トンネル掘削や鉄道敷設を専門とするグループ傘下の複数企業が参加する。その他に、公共事業や、コンサルティング、建築事務所等の外部企業も参加する。今回の契約の実施にあたっては2000人が就労する見通し。
15番線は、新設が予定される4路線のうちパリの外側を周回する文字通りの環状線で、15番線南はすでに発注済みで2025年に運転開始の見通し。その他に3区間の発注が今後に予定されている。
グランパリ・エクスプレスの全路線は2030年頃の開通が見込まれている。