フランスの労働組合加入率、2019年に10.3%まで低下

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仏労働省の調べによると、フランスの労働組合加入率は2019年に10.3%となった。この調査は2013年に開始したもので、2013年には加入率は11%だった。加入率は1990年代半ばまでの25年間に低下した後、安定期に入ったが、その後に再び低下に転じた。
2019年の10.3%という加入率は公共部門と民間部門をあわせたものだが、公共部門のみだと18.4%に上る。ただし、2013年の19.8%と比べて、低下幅も大きい。国家公務員では23%と特に加入率が高く、公立病院職員では15.6%、地方公務員では14.1%。
民間部門では2013年の8.7%が2019年には7.8%にまで低下した。ただし管理職では7.2%から7.9%への上昇がみられ、管理職労働組合CFE-CGCの影響力も強まった。
職種別では、運輸部門の労組加入率が2013年の18%から2019年に16.5%に低下し、金融・保険部門では同期に12.9%から16.9%に上昇した。工業部門では12.2%から10.9%に低下。宿泊業・飲食業では加入率が伝統的に低いものの、4.1%から5.9%への上昇がみられた。建設業では4.1%から3.4%に低下した。
なお、政府の年金制度改革案に反対して、抗議行動が活発化する中で、労組の活動があらためてクローズアップされ、加入者も急増しているといわれる。CFDTは1月だけで30%の加入者増を記録したとしている。