ゴースポール、会社更生法の適用下に

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グルノーブル商事裁判所は19日、スポーツ用品販売の仏グループ・ゴースポール(Go Sport)を会社更生法の適用下に置くことを決定した。フランス事業を担う子会社ゴースポール・フランスには会社更生法は適用されていないが、親会社への適用決定の影響を受けることになる。グループ・ゴースポールには、管財人の下で6ヵ月間に渡る事業の継続が認められ、再建の道を探ることになる。ゴースポールの従業員数は2160人。
ゴースポールは、もとは食品小売大手カジノ・グループの系列会社だったが、カジノ・グループの債務削減を目的に、2021年末に1ユーロという象徴的な金額でHPB社に売却されていた。HPBは、実業家のミシェル・オアヨン氏が率いる投資会社FIBの傘下企業で、最近では、傘下のカマイユ(アパレルチェーン)が倒産している。
グルノーブル商事裁は、ゴースポールが支払い不能に陥っているとする監査法人の報告を根拠に、会社更生法の適用を決めた。同社を巡っては、地検当局が会社資産乱用の疑いでの捜査を昨年11月の時点で開始。公的保証が伴う銀行融資制度で得た資金5500万ユーロを、別の目的(カマイユの給与支払い)に流用した疑いなどがもたれている。