仏ラグビー連盟(FFR)のラポルト会長らを被告人とする贈収賄事件の裁判で、パリ地裁は13日、会長らに執行猶予付きの有罪判決を言い渡した、ラグビーW杯のフランス開催まで1年足らずというタイミングで厳しい判決が下った。
ラポルト会長は贈賄罪などで執行猶予付き禁固2年の有罪判決を言い渡された。7万5000ユーロの罰金刑も受け、さらに、ラグビー関係の職務に就くことを2年間にわたり禁止された。裁判所が認定したところによると、ラポルト会長は、プロチーム「モンペリエ」を所有する実業家のアルトラド氏との間で、秘密裏に「イメージ・コンサルティング」契約を結び、内実の伴わない役務提供の名目で18万ユーロを受け取っており、モンペリエ・チームへの懲罰に係り、アルトラド氏に有利になる形で介入する(2017-18年)など便宜を図った。アルトラド氏も、贈賄などの罪で、執行猶予付き禁固18ヵ月と罰金5万ユーロの有罪判決を受け、さらに、会社の経営を2年間にわたり禁止された。これらの刑罰は、被告人が控訴すれば執行が停止される。
残りの3人の被告人のうち、W杯組織委員会委員長を務めたクロード・アチェール被告人と、同被告人が経営していた会社の共同出資者であるブノワ・ロベール被告人が、背任秘匿などの罪でそれぞれ5000ユーロの罰金刑を言い渡された。仏ラグビー連盟のシモン副会長は無罪判決を受けた。
ラポルト会長は判決を不服として控訴すると発表した。