仏イメリス、国内のリチウム鉱開発に着手

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仏イメリス(資源)は24日、国内のリチウム鉱の開発に着手すると発表した。アリエ県エシャイエール市に保有するカオリン(粘土)の露天掘り鉱山において、より深い層に位置する水酸化リチウム鉱石を採掘する。
リチウムはEVバッテリーなどに必須の金属で、その確保が産業政策上の急務となっている。ボーリング調査によれば、この鉱山には、水酸化リチウムを0.9-1%含有する鉱石があり、埋蔵量は100万トンに上る。25年間にわたり3万4000トンの採掘が可能という。年間で70万台のEVのバッテリーの需要を満たせるリチウムを生産でき、イメリスは欧州におけるリチウム大手に躍り出る。
生産を開始するには10億ユーロ以上の投資が必要になる。リチウム1kg当たりで7-9ユーロのコストがかかる。イメリスは、特に欧州市場において極めて競争力の高いコスト条件だと説明している。生産開始は2028年を予定。1000人の直接・間接雇用が見込める。精製は地域内の施設で行う計画。生産・精製段階での環境配慮は徹底し、IRMA(責任ある鉱山認証イニシアチブ)の基準への適合を確保する。