ドイツで水素燃料電池列車の商用運転開始、アルストムが製造

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ドイツで水素燃料電池車の商用運転が8月24日に開始された。世界で初めてだという。
水素燃料電池車「Coradia iLint」は仏アルストム社が開発・製造した。全部で14本がニーダーザクセン州ブレーマーフェルデ市を含む約100kmの路線で運行される。これまでは15の気動車により運行されてきたが、これが段階的に切り替えられる。
車両は、地元ニーダーザクセン州の公社LNVGが調達し、やはりニーダーザクセン州などが出資する鉄道会社EVB(エルベ・ベーザー・バーン)が運行する。産業ガス大手の独リンデも、水素供給のインフラ面で協力した。アルストムはCoradia iLintを、独ザルツギッター拠点と仏タルブ拠点において製造。開発費用の一部は、ドイツの水素技術開発向けの支援プログラムNIPを通じて公的資金により賄われた。ドイツでは、ニーダーザクセン州とフランクフルト都市圏がこれまでに41本を発注しており、オーストリア、オランダ、スウェーデン、チェコ、そしてフランスで試験運用の実績がある。