山火事が相次ぐ:政府は消防団員動員で企業・公共機関に協力を要請

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

国内で山火事が相次いでいる。8月10日の時点では、通常は山火事が少ない地方も含む数ヵ所で被害が発生している。全国的に猛暑が続いていることから、干ばつが一段と深刻になり、植生が燃えやすい状況があり、被害が広がっている。
ダルマナン内相は10日、アベロン県の被災地を訪問した機会に、この8月に最大限の消防団員動員を実現するため、企業と公共機関に対して協力を呼びかけた。ほかに本業がある消防団員を、居住地から遠い被災地に派遣できるようにするため、消防団員を雇用している民間企業や公共機関等に対して、本業の休業を認める形で、動員を容易にすることに応じるよう求めた。
アベロン県では、隣のロゼール県にかけて700ヘクタールが焼失しており、内相が訪問する前夜には被災地の村の住民が避難した。7月に2万1000ヘクタールが焼失する大規模な山火事が発生したジロンド県でも、新たに発生した火災により、これまでで6000ヘクタール以上が焼失し、住民や観光客ら1万人が避難する騒ぎになった。当局は、隣のランド県を含めた区間で高速道路A63号線を交通止めにし、消火作業を続けている。11日にはボルヌ首相がダルマナン内相を伴って現地を視察する予定。
このほか、ドローム県、イゼール県、ピレネーオリアンタル県などでも火災が同時進行している。内相によると、全国の消防隊員・消防団員のうち25%が活動中であり、これは前例がない規模であるという。ロワール川以北の、元来は山火事がほとんどない地方でも被害が発生している。政府は、山火事の95%が人為的要因により発生しているとし、防災の規定を順守するよう国民に呼びかけた。