仏発明家のフランキー・ザパタ氏はこのほど、新開発の垂直発進の小型機「ジェットレーサー」を公開した。自ら試験飛行を行った。
ザパタ氏はもともと水上バイクの選手で、水流の噴射により空を飛ぶような感覚を得られるマリンスポーツの新装置「フライボード」を開発した。同氏は続いて、フライボードと同じ要領で、ターボジェットエンジンにより水ではなく空気を噴射して飛行できる「フライボード・エア」を開発し、自ら英仏海峡の横断に成功した実績がある。今回の「ジェットレーサー」はその発展形で、自動車型の小型航空機を製作した。10基のターボジェットエンジンを備え、時速250kmで飛行できる。ケロシンを燃料とし、40分間の飛行が限度。ザパタ氏は、「ジェットレーサー」について、操作が簡単で、クリティカルシステムの冗長性により高い安全性を実現したと説明している。
ザパタ氏は、自身の会社を通じて米国で試験キャンペーンを行う予定で、参加するパイロット候補25人の募集に着手した。また、ハイブリッド化を通じて、燃料消費の節減と二酸化炭素排出量の削減にも取り組む。