政府、自動二輪車検制度導入を見送り

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

政府は26日、自動二輪を対象にした車検導入に関する政令を廃止する政令を公示した。政府はこの廃止に伴い、環境配慮や交通安全の目標を効果的に達成するための代替措置を導入すると予告した。
自動二輪を対象にした車検の導入は、欧州連合(EU)の指令が定める施策でもある。政府は、2023年1月に同制度を導入する政令を定めていたが、オートバイ愛好家団体の反発に配慮し、2021年8月の時点でその施行を無期延期としていた。今回、もとの政令そのものを廃止することを決めた。
ただし、車検導入見送りについては、反発した市民団体が行政訴訟を起こし、行政最高裁が去る5月に、125cc以上の二輪等については10月1日までに車検制度を義務化するよう政府に命じる判決を下していた。政府は、行政最高裁が、車検制度導入の目的である「事故防止、騒音防止、排気ガス削減」を実現するための代替策が示されていないことを判決の根拠としていたことを指摘し、代替案を導入すれば車検制度を導入する必要はなくなるとの判断を示し、代替案を協議の上で導入すると説明している。市民団体側は政府の決定に反発しており、新たな行政訴訟を直ちに起こすと予告した。