サフランとデビアレ、航空機シートの音響システムを開発

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仏サフラン(航空機エンジンなど製造)は、高級スピーカの仏デビアレと共同開発した航空機シートに内蔵の音響システム「ユーフォニー(Euphony)」を公開した。16日まで独ハンブルクで開催された「エアクラフト・インテリア」見本市に出品した。
両社はこのシステムをファーストクラスやビジネスクラス向けに開発。サフランの航空機シートのブランド「サフランシート」に組み入れる形で提供する。シートのヘッドレストの左右部分にそれぞれデビアレ製のスピーカ2体が内蔵されており、左右部分を少し傾けて頭の周囲にスピーカが配置されるような形にして使用する。内蔵のセンサを利用し、周囲の騒音レベルに応じて音量を自動調整すると共に、ドキュメントの種類に応じて、届けるべき音が強調されるように、イコライザー機能も自動調整がなされる(手動による調整も可能)。ヘッドホンの拘束から逃れて、自然な環境での聴取で高音質を実現する。
このシステムは、エアバスA350を基準として、騒音レベルが71デシベル前後の旅客機向けに設計された。席間が十分にあるビジネス以上のクラスを念頭に、音が隣の座席の人には聞こえないように設計されている。サフランによれば、ユーフォニーは2023年に就航予定の旅客機に初めて採用されることが決まっている。航空会社の名前は明らかにされていない。