エアバス、A320neoの増産を決定

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

エアバスは4日、1-3月期の業績を発表した機会に、A320neoの増産計画を明らかにした。2025年までに月産75機のペースに引き上げる。A320neoは、2021年末時点で月産45機のペースで製造されていた。これが2023年夏には65機へ、2025年までに75機へ引き上げられる。原料価格やエネルギーの高騰を背景に、生産体制が厳しい中で、前例のないペースでの増産となる。ウクライナ危機など先行き不透明感も強まる中での強気の決定でもある。
エアバスのフォーリーCEOは、複雑で緊張した世界情勢の中ではあるが、中距離機の需要は顕著に回復しており、長期的に見て堅調を維持している、と言明して決定を正当化し、エアバスの世界のバリューチェーンにとって増産は利益をもたらすと強調した。増産に対応するため、米アラバマ州のモービル工場への投資を行い、欧州、米国、中国のいずれの組み立て工場でも生産を拡大する。エアバスはその一方で、A321XLRについては、就役開始の日程を3ヵ月遅らせて2024年初頭にすると発表した。
エアバスは1-3月期に増収増益を達成。営業利益は3倍増の14億ユーロを達成。売上高は15%増の120億ユーロだった。