大統領選:マクロン大統領の支持率54%

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仏経済紙レゼコーなどの依頼で行われた世論調査によると、24日(日)に行われる大統領選決選投票における支持率は、12日の時点で、マクロン大統領が54%、極右RNのマリーヌ・ルペン候補が46%となり、その差はわずかに縮まった。5年前の前回大統領選でも決選投票が同じ顔合わせとなったが、この時はマクロン大統領が67%の得票率で勝利しており、当時と比べて差はかなり小さい。前回選挙では、マクロン大統領は初出馬で、新鮮さがあり、変化を望む人々の票を呼び入れることができた。しかし、今回の選挙では再選を目指すエスタブリッシュメントの側であり、変化をアピールすることはできない立場にある。マクロン政権の5年間では、「黄色蛍光ベスト」の抗議行動をはじめとして、「反マクロン」的な動きも多く、ルペン候補としては、この決選投票を「反マクロン」の国民投票に仕立てて支持を呼び込むことを狙っている。
「反マクロン」の票が多く流れ込み、得票率を伸ばしたのが左翼「不服従のフランス」のメランション候補だが、メランション票が決選投票でどのように動くかが、選挙結果を左右するポイントの一つになる。同じレゼコー紙依頼の世論調査によると、第1回投票でメランション候補に投票した人のうち、43%がマクロン大統領に投票すると回答。ルペン候補に投票すると答えたのは28%、棄権すると答えたのは29%だった。メランション候補本人は、極右に反対するという従来の姿勢を再表明し、「一票たりともルペン候補に与えてはならない」と言明しており、その効果がある程度出ていることがわかる。このほかの候補の支持層では、ジャド候補(EELV)では73%がマクロン大統領に投票(ルペン候補へは12%)、ペクレス候補(共和党)では52%がマクロン大統領に投票(ルペン候補へは26%)、右翼ゼムール候補では83%がルペン候補に投票(マクロン大統領へは10%)、棄権者(白票含む)では37%がマクロン大統領に投票(ルペン候補へは14%)、となっている。