アルコール飲料の仏輸出、2021年に過去最高に

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アルコール飲料の仏業界団体FEVSが15日に発表した集計によると、フランスのアルコール飲料の輸出額は155億ユーロとなり、前年比で28%の大幅増を記録した。前年には、新型コロナウイルス危機に伴う混乱で、輸出は大きく後退していたが、2021年には、危機直前の2019年に比べても11%の増加を記録した。2019年の輸出額は過去最高記録であり、2021年には危機から脱しただけでなく、最高記録も塗り替えた。
国別では、米国向け輸出が34%の大幅増を記録し、41億ユーロに達した。トランプ前政権は2019年10月より、エアバスとボーイングの係争に絡んで、フランス製ワインを対象に25%の制裁関税を導入。さらに、2021年1月には、ブランデー等にも制裁関税を拡大したが、バイデン大統領がこれらを2021年3月に解除したことが、輸出の追い風となった。英国向け輸出は、英国の欧州連合(EU)離脱(2021年年頭に移行期間が終了)の影響が懸念されたが、2021年には20%の大幅増を記録し、輸出額は16億ユーロと過去最高を更新した。中国向け輸出も56%増の12億6000万ユーロに達した。