シャンパン出荷、2021年に危機前を上回る水準に

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シャンパンの業界団体CIVCがまとめた集計によると、2021年のシャンパン出荷は3億2200万本となり、前年比で32%の大幅増を記録した。前年の2020年には、新型コロナウイルス危機の影響で18%の減少を記録していた。2021年には回復が目立ち、危機前の2019年と比べても、8.2%の増加を記録した。
国内市場は25%増の1億4200万本を記録。2019年と同じ水準に復帰した。外国向け出荷は1億8000万本となり、過去最高記録を更新した。
2020年には、外食店等の主な消費場所が制限措置のため閉鎖され、世界的にもイベント開催が冷え込み、シャンパンの消費機会が失われていた。2021年に入って以降も、観光・イベントとも回復が遅れているものの、シャンパン消費は意外な大幅増を記録した。これは、家庭など内輪の機会の消費が代わって増えたことを示唆している。2020年には業者が先行き懸念から仕入れを抑制して在庫を減らしたことも出荷減を招く要因になったが、2021年には、消費回復の基調の中で物流の混乱も生じ、業者が在庫再構築の動きを一段と強めたことも、出荷を押し上げる要因になった。
シャンパン売上高は2021年に55億ユーロを超え、過去最高記録を更新した。