カステックス首相は20日、新型コロナウイルス対策の制限措置の段階的な緩和について説明した。2月中に緩和を進めると予告した。
緩和に先立ち、1月24日(月)には、「衛生パス」の「ワクチンパス」への切り替えが行われる。先に成立した関連法の違憲審査の結果が21日に出されることになっており、ここで承認がなされることが施行の条件になる。ワクチンパスに切り替えられると、これまでのように、ワクチン接種証明に代えて検査陰性の提示により制限区域(レストラン、劇場、長距離列車等)に入場することは認められなくなる。12-15才については引き続き「衛生パス」が有効となる(11才未満は不要)。遅れて初回ワクチンの接種を受けたばかりの人については、2回目接種の予約があることを条件として、これまで通りに検査陰性で制限区域に入場することが認められる。なお、12-17才の3回目接種も24日より開始される。
制限緩和では、2月2日(水)より、着席型のイベント会場(スタジアム、文化施設等)の人数制限が解除される。構内でのマスク着用義務は継続される。半面、屋外でのマスク着用義務は解除される。リモートワークについては、「週3-4日」が引き続き勧告されるが、「義務」ではなくなる。
2月16日(水)からは、12月半ばより営業禁止の対象となっているディスコの営業が認められる。起立型のコンサートも開催が認められる。また、スタジアム、映画館、公共交通機関内の飲食も可能となる。飲食店での立ち飲みも許可される。
オミクロン株は重症化のリスクが低く、感染者数が記録的な水準に達している割には、医療機関の対応力にはある程度の余裕がある。パリ首都圏(イルドフランス地域圏)など一部の地域では感染者数も減少に転じており、2月には減少傾向が本格化するものと期待されている。政府はこれを踏まえて、制限の段階的解除の日程を示すことを決めた。