マクロン大統領の支持率、9月に回復

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レゼコー紙などの依頼で毎月行われている世論調査によると、マクロン大統領の支持率(政策運営の能力に信頼を寄せているか否かを質問)は9月に37%となり、前月から3ポイント上昇した。過去1年間で最高の数字を記録した。カステックス首相の支持率も3ポイント上昇の30%となった。
支持率上昇は、新型コロナウイルス危機への対応に対する評価の向上に直結している。別の調査では、新型コロナウイルスについて懸念していると答えた人の割合が57%と、8月20日以来で10ポイントの大幅低下を記録しており、状況の改善に伴って、政府の対応に対する肯定的な見方も広がっている。大統領の支持率は、25-34才の層でも5ポイント上昇の31%を記録。従来から支持が根強い65才以上の層では6ポイント上昇の41%にまで達した。2017年の大統領選挙において、第1回投票からマクロン大統領に投票した人に限ると、支持率は5ポイント上昇の75%を記録。決選投票で支持した人でも62%と、過去1年で最高の水準に達した。
他方、保守陣営の大統領候補選びでは、イルドフランス地域圏(パリ首都圏)のペクレス議長が、オードフランス地域圏のベルトラン議長を追い上げる展開になっている。支持率(「よい印象を持っている」と答えた人の割合)は、ベルトラン議長が31%で横ばいであるのに対して、ペクレス議長は2ポイント上昇の28%と差を詰めた。保守の有権者層に限ると、ペクレス議長は12ポイント増の69%と大幅上昇を記録し、ベルトラン議長(3ポイント増の62%)を初めて抜いた。出馬意志を表明している他の候補は、筆頭のバルニエ氏(国民全体で21%、保守有権者層で44%)以下、大きく水をあけられている。ちなみに、アウトサイダーである右翼の論客エリック・ゼムール氏は、保守有権者層における支持率が40%となっている。