BNPパリバ、指紋認証デビットカードの提供を開始

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仏大手銀行BNPパリバはこのほど、指紋認証のデビットカードの提供を開始した。試験運用から本格的な商用サービスに切り替えた。フランスの銀行による導入はこれが初めて。
ICチップが埋め込まれたカード右下の部分に親指を置きながらカードを決済端末にかざせば、非接触型決済にて支払いが完了する。非接触型決済の上限は現在、各行とも50ユーロで、それを超える金額の決済は暗証番号を入力する必要があるが、指紋認証なら暗証番号は不要で、カードそのものの限度額まで支払いをすることができる。
指紋認証の技術は仏タレス社が開発・供給した。技術的には、指紋認証に切り替わる金額は任意に設定することが可能で、銀行側の判断で1ユーロからとすることもできるという。
BNPパリバはこの新機能を、「ビザ・プレミア」カード(年間会費134ユーロ)の顧客に限り、年額24ユーロの有料オプションとして提供する。同行は顧客の反応を見て、他のカードにも取り扱いを広げることを検討する。競合各社も導入を準備しており、2022年までには数社がサービスを開始する見込みという。定着するかどうか見極めるまでに2、3年はかかるものと見られる。