山岳リゾートの振興プラン、6億4300万ユーロの規模に

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政府は26日、山岳リゾートの振興プラン「アブニール・モンターニュ」を公表した。既存の措置に加えて、新たに総額6億4300万ユーロの公的資金を投入。民間投資の呼び込み分などを加えて総額で17億9200万ユーロの投資を追加で実現することを目指す。新型コロナウイルス危機で大きな打撃を受けたスキーリゾート地を支援し、観光資源の多角化を進めて温暖化の展望の下でも持続可能な基盤を構築することを目指す。
具体的には、投資向けの公的資金として3億3100万ユーロを用意。うち1億5000万ユーロは、山岳地方の地元地域圏に拠出を求める。また、バンクデテリトワール(地方振興の公的銀行)が1億2500万ユーロの基金(5年間)を用意し、リゾートマンション等の施設の効果的な運用が図れるように資産の買い取りなどを他の投資家と共同で進める。このほか、山岳道1000kmの整備(1000万ユーロ)、多角的な輸送手段として使えるロープウェーの整備事業のためのエンジニアリングの支援(1000万ユーロ)など、様々な個別の取り組みに資金を供給する。
スキーリゾートの直接・間接雇用は1万8000人に上り、季節雇用は12万人を超える。政府は、新型コロナウイルス危機に伴う緊急支援と振興策にこれまで54億ユーロ余りを投入した。新たな振興プランの発表により、将来への懸念を強める山岳地方の観光産業を支援する姿勢をアピールする。