パリ・メトロの紙の切符、廃止日程が発表に

パリ・メトロで紙の切符が廃止されることが決まった。10枚綴りの回数券の販売が、2022年3月までに段階的に廃止される。1回券(現在1.90ユーロ)と、郊外駅発着の乗車券の販売は継続される。
パリ首都圏の公共交通機関を統括するIDFMは、当初は2021年に回数券の販売を廃止する計画を立てていた。新型コロナウイルス危機の影響もあり、実施を遅らせることにした。具体的には、取次店での販売を2021年9月より段階的に廃止。2021年10月からは自販機での販売を段階的に廃止する。2022年3月には、すべての自販機での販売を打ち切る。1回券の販売は窓口でのみ行う。
回数券は現在、1枚当たりで1.69ユーロと割安だが、これが廃止され、1回券のみとなる。IDFMは既に、紙の乗車券に代わる非接触型の乗車券「ナビゴ・イージー(Navigo Easy)」を2019年夏に導入。本体価格は2ユーロだが、割安な10回券(1枚1.49ユーロ)などをリチャージ可能で、無記名式であるため貸し借りや転売ができる。2019年11月には、乗車した分だけ毎月引き落としがなされる記名式の「ナビゴ・リベルテ」のサービスも始めた。代替手段の準備が整ったところで、段階的な紙の切符の廃止に踏み切ることを決めた。廃止に伴い、磁気テープの読み取りができる自動改札ゲートを順次減らして、非接触型に対応のゲートに切り替える。ただし、郊外駅発着の乗車券の代替品はまだ導入されていないことから、2022年3月以降も磁気テープ用のゲートは引き続き利用でき、購入済みの回数券も期限無制限で利用を続けられる。切り替えに伴う諸々の費用は4億ユーロ程度に上る。