年金額、手取りは平均で月額1393ユーロ

政府の調査・統計機関DREESが発表した年金に関する恒例の調査によると、仏本土に居住する人の平均年金受給額は2019年末で月額1503ユーロ(手取り1393ユーロ)だった。2019年年初に実施された年金額の改定がインフレ率を下回ったことで、額面での給付額は前年比で1.1%後退した。ただし受給者から徴収するCSG(社会保障会計の財源となる目的税)を調整することで、実質的な目減りは0.4%に抑えられた。
社会保障支出のうち、年金関連の支出は3280億ユーロで、最大の支出項目であり、GDPの13.5%を占める。受給者(国外居住者を含む)は1670万人を数え、前年比で30万人超の増加を記録。2019年の新規受給者の場合、年金受給開始年齢は平均で62才と2ヶ月(仏本土)で、男性では61才と11ヶ月、女性では62才と6ヶ月。2010年の年金制度の改革以降、年金受給の開始年齢は上昇している。
2019年から、民間部門の付加年金制度(Agirc-Arrco)では、退職年齢の先延ばしを奨励する目的で、年金受給の開始年齢に応じて年金額を数年間にわたり増額・減額するシステムが実施されており、この結果、年金額が見込み額を10%下回った新規受給者は半分に達した。例えば、満額受給の資格を得ていたとしても63才未満で年金生活者となった人の場合では、3年にわたり10%の減額となる。これは年金月額が平均1600ユーロの場合では月間50ユーロの減額に相当する(CSGの課税率などの要因により単純に160ユーロの減額にはならない)。
一方、高齢者向け最低生活保障手当の受給者は前年比5.9%増の60万1600人を記録した。困窮する高齢者の幅広い救済を狙って、政府が手当の給付条件を緩和したことで増加した。なお高齢者の最低生活保障は単身者で868ユーロ、夫婦で1348ユーロに設定されている。