政府、地方自治の「4D法案」を閣議決定

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政府は12日に開いた閣議で、地方自治に関する通称「4D法案」を採択した。法案は7月初めに上院で審議され、次いで9月に下院で審議される。2022年5月に任期切れを迎える現政権にとって、法案可決のために残された時間は少なく、国会の議事日程も立て込んでいるが、担当のグロー国土整備相の熱心な後押しもあって、政府は同法案の任期中の可決を目指すことを決めた。選挙に向けて、地方議員らに対して、自治強化に積極的な姿勢をアピールする狙いもある。
4D法案は、地方自治体からの意見聴取を重ねた上で策定された。革新的な内容は含まれていないが、規則の適用をより柔軟にすることを通じて、希望する自治体に、それぞれの地域の実情に即した権限の行使を認めるという考え方に基づいて、個別の様々な措置を定める内容になっている。例えば、▽地域圏に対して、鉄道支線とその駅舎への投資や再整備等の権限を付与する、▽生活保護手当RSAの支給主体である県に対して、支給の財政負担が特に大きい場合に、国が負担を肩代わりし、県はその見返りに社会復帰促進措置に尽力する、▽住宅振興や市街地の商業地区の振興等について、自治体の権限を強化する、などの措置が盛り込まれている。