仏サフラン(航空機エンジンなど製造)は27日、ベルギー国内にエンジンの新鋭テストベンチを収容する新施設BeCoverを開所した。航空機の低炭素化を実現する新型エンジンの開発に貢献する施設となる。
新施設は、ベルギーのエルスタル市(リエージュ地方)に整備された。3000平方メートルの施設で、サフラン子会社のサフラン・エアロブースターが67%、地元のベルギー・ワロン地域が31%、SFPI(ベルギーの公的投資機関)が2%の資本を確保した。投資総額は6000万ユーロで、サフラン子会社はうち25%を負担した。
BeCoverの最初の仕事は、サフランと米GEの折半出資子会社CFMインターナショナルが開発するオープンファンの新エンジン技術「Rise」のプロトタイプの検証で、低圧コンプレッサーの原寸大プロトタイプがこの12月より設置され、2025年中に各種のテストが実施される。
BeCoverは、航空機業界の各社やその他の産業部門の企業、さらに大学・研究機関にも開かれた施設となる。航空宇宙分野における欧州の技術的主権の確保に貢献する施設になると期待されている。