ビレールコトレ城館に「フランス語国際都市」がオープン

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マクロン大統領は30日、パリの北東に位置するビレールコトレ城館(オードフランス地域圏エーヌ県)を訪問し、「フランス語国際都市」の開所式を挙行した。大統領はこの機会に、フランス語を普遍的な価値観を媒介する言語と位置づけ、国家の求心力の礎として称揚した。
ビレールコトレ城館は、1539年に時の国王フランソワ1世が「ビレールコトレの勅令」と呼ばれる法律に署名したことで知られる。この勅令は、行政文書をラテン語ではなくフランス語で作成する旨を定めており、今日に至るまでフランス語の地位を固める根拠の一つとなった。ビレールコトレ城館は長年にわたる改修工事を経て、フランス語に関する常設展示を行う博物館や、フランス語に関係する学校や文化交流などの施設が入居する「国際都市」に生まれ変わり、今回の開所式に至った。
マクロン大統領はこの機会に、先にアラス市の学校内でイスラム過激派により殺害された教員ドミニック・ベルナールさんの名前を挙げつつ、「憎しみが再び生まれ、宗教や出身によるコミュニティ間の対立を煽ろうとする人々がいる中で、フランス語は絆になる」などと言明。大統領はそれとは別に、「インクルーシブ正字法」(女性の存在が字面に現れるように表記を工夫する方法)を禁止する法案が保守野党「共和党」の発議で提出されたことに絡んで、「言葉の間にピリオドを入れるなどして読みにくくする必要はない」と言明し、インクルーシブ正字法を暗に批判した。