仏保険業連合会「フランス・アシュルール」は12日、この数ヵ月間に発生した自然災害に係る保険金総額を39億ユーロとする推計値を公表した。過去20年間で前例のない規模の被害が発生した。
今年の春季から初夏にかけては、この季節としては観測史上で最も高い気温が記録され、全国で雹害を中心とする自然災害の発生が相次いだ。連合会の集計によると、まず、5月20日から23日まで、次いで6月2日から5日にかけて発生した災害により、35万5000件の保険事故があり、保険金総額は15億ユーロ近くに上った。その後、6月18日から7月4日にかけての災害では、62万4000件の保険事故が発生し、その保険金総額は24億ユーロに上る見込みとなった。合計で保険金額は39億ユーロに達し、保険事故の数は100万件近くに上った。
先頃の雷雨・雹害では、被害の9割近くが、個人(家屋と車両)に集中した。残りの1割程度が、企業と農業経営体における被害だった。農業経営体の場合は収穫保険等に加入しているとは限らず、政府は、県単位で「農業災害」認定を行い、公的金庫FNGRAを通じた補償がなされるよう手配すると約束している。