投資誘致イベント「チューズ・フランス」:新たな対仏投資計画が発表に

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マクロン大統領は17日、投資誘致イベント「チューズ・フランス」を開催する。大統領は毎年1月にこのイベントを開催していたが、新型コロナウイルス危機を受けて、前回イベントは2021年6月に延期開催となっていた。前回開催から間隔が短いことと、足元のオミクロン株感染拡大もあり、今回も企業経営者らを集めた対面方式の開催はせず、一連の会談・訪問を行う形での開催とした。
大統領はまず、米イーストマン社のコスタCEOを大統領府に迎えて会談。イーストマンは、化学的手法によるプラスチックリサイクルの新鋭工場をフランス国内に開く計画をこの機会に発表する。8億5000万ユーロを投資し、年間16万トンのプラスチック廃棄物を処理する工場を建設。従来はリサイクルが難しかった種類のプラスチック製品を分子レベルにまで解体し、新品と同じクオリティのモノマーに再合成する。350人の直接雇用と1500人の間接雇用が創出される見通しで、2025年の開所を予定する。立地については今後数週間内に決定される。
大統領は続いて、アルザス地方のシャランペ市(オーラン県)を訪問。独化学大手BASFはこの機会に、同地にナイロン原料製造工場の建設を発表する(投資額3億ユーロ)。さらに、閣僚6人が参加するリモート会議を通じて、外国企業による対仏投資の新プロジェクトが発表される。
全体として、21件のプロジェクトが発表される。その投資総額は40億ユーロを超える。健康(全体の20%)をはじめ、食品加工、新技術など様々な分野が対象となる。1万人の雇用創出に貢献するという。
2018年1月に「チューズ・フランス」が開催されて以降では、このイベントの機会に57件の大型プロジェクトが発表された。実現しなかったのは2件のみであるという。また、2017-20年では、合計で5300件を超える対仏直接投資プロジェクトが発表されている。