ルーアン市に本社を置くベンチャー企業Robocathが開発した外科手術ロボット「R-One」が、頸動脈ステント留置の手術に成功した。11月16日にレンヌ大学病院にて臨床試験の一環で行われた手術で、34才の患者に対して、ステントを頸動脈に自動展開することに成功した。
R-Oneはこれまで、冠動脈におけるステント手術の実績はあったが、より困難な頸動脈のステント手術はこれが初めてだった。世界でもロボットアシストの頸動脈ステント手術の成功例はほとんどないという。
Robocathは2009年の設立で従業員数は65人。R-Oneによる今回の手術の成功は、将来的なロボットアシストによる脳卒中の手術への応用に向けたステップとなる。脳血管の最も太い部分においては現在の製品で介入が可能になっており、より小型化した次世代バージョンの開発が次の段階となる。Robocathはまた、ロボットアシストによる遠隔手術の実用化にも取り組んでおり、2021年1月には、120km離れた施設においてブタの冠動脈手術を行うことに成功した。