ベル、チーズスプレッドのアルミ箔包装を廃止へ

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

仏乳業大手ベルがアルミ箔の食品包装の廃止に取り組んでいる。2025年後半に新開発の紙製の包装が試験導入される。
ベルは、チーズスプレッドのラッフィングカウ(Vache qui rit)で広く知られる。製品はアルミ箔の個包装となっており便利だが、アルミ包装がそのまま燃やせるごみとして捨てられてしまう問題などがあり、イメージが良好とは言えなかった。ベルは、植物起源の牛乳代替品を用いた製品への多角化とも並行して、環境配慮とグリーン化という切り口から、包装材の切り替えを目指して研究開発を進めていた。その成果を、手始めに「Kiri」ブランドの製品に試験導入する。
Kiriは、ラッフィングカウの姉妹品のチーズスプレッドだが、扇型をしたラッフィングカウとは異なり、薄い直方体をしており、複雑さが小さく、技術上の困難がより小さいことから、試験導入の対象として選ばれた。製品重量(18グラム)などは変更せず、新開発の紙製の包装に切り替える。新型の機械装備の開発などを含めて、数百万ユーロがこのプロジェクトのために投資された。2025年7月以降に試験的に販売を開始するが、その規模や日程等についてはまだ明らかにされていない。ベルによると、新たな紙包装材は100%生物起源で、リサイクルが可能であり、リサイクル材料が用いられるという。