エッフェル塔の棺事件、再びロシアの情報操作か

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

エッフェル塔の脇に5点の棺が置き去りにされる事件が1日に発生した。ロシア方面からの情報操作の工作とみられている。
置き去りにされた棺には石膏が入っており、「ウクライナのフランス人兵士」と書かれ、フランスの旗で覆われていた。棺を小型商用車で運んできた運転手の男が現場付近で逮捕され、続いて長距離バスでドイツのベルリンに発とうとしていた2人が同日午後に逮捕された。運転手はブルガリア人で、前日にフランスに入った。金をもらってやったと供述している。残りの2人は、ウクライナ人とドイツ人で、それぞれ400ユーロで雇われたと供述している。当局はこれら3人の容疑者認定は見送り、釈放した。
この種の事件としては、去る5月14日未明にパリ市内のユダヤ人虐殺メモリアル壁面に赤い掌の落書きがなされたのが記憶に新しい。この時の容疑者であるブルガリア人のゲオルギ・Fは今回の事件の容疑者らと関係があり、いずれの事件でも、写真撮影がなされ、それがロシア系の情報操作グループ「Doppelganger」により、大手メディアに似せた偽サイト経由で拡散されたという共通点がある。今回の棺の件は、フランス軍がウクライナに教官を派遣する計画を巡り、ロシアが妨害工作のための「コンテンツ」を作らせたものと考えられる。