政府、「誕生休暇」の概要を公表

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エルアイリ家族担当相は12日までに「誕生休暇」の概要を公表した。15日に労使代表などを集めた協議を開始すると予告した。
「誕生休暇」は、少子化対策の一環としてマクロン大統領が予告した施策の一つ。現行制度としては、「両親休暇」があり、これは延長を経て最大で3年間の取得が可能で、月額448ユーロの収入が保障される。エルアイリ家族担当相は、期間が長すぎ、また収入保障も低すぎて、休暇取得の実績が伸びていないと指摘。その上で、出産から1年以内に父親と母親が3ヵ月ずつ取得が可能な「誕生休暇」に切り替えることを提案した。収入保障は給与の50%(月額1900ユーロの支給を上限とする)とする。同相は新制度により、収入の大幅減少を恐れて取得を見合わせる人が減り、また、女性を長期の休暇に追いやって社会進出の機会を閉ざすこともなくなると述べて、その利点を強調した。既存の父親・母親休暇については維持され、「誕生休暇」と両方を取得することが引き続き可能となる。
新制度について労組は懐疑的な見方を示している。収入保障については、所得の高い層を優遇するものであり、低所得層にとっては不利になる場合も出てくるとの指摘もある。