加工食品に含まれる砂糖、当局機関が警戒促す

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ANSES(食品環境労働衛生安全庁)はこのほど、加工食品に含まれる砂糖・甘味料に関する調査結果を公表した。幅広い加工食品に砂糖・甘味料が多く用いられていることを指摘し、砂糖の過剰摂取に警戒を促した。
ANSESは、市販されている4万品目近くの加工食品を調査し、砂糖等の含有量について調べた。その結果、77%の品目で砂糖等の添加が確認された。種類別では、砂糖等が含まれる製品として最も多いのがソース類(全体の94%で確認)で、スナック類(冷凍)と乳児用ミルクがともに87%、冷蔵乳製品・デザート類と肉類加工品がともに84%などで続いた。一般には砂糖はないと思われがちな製品でも多く、例えば、塩味を基調とする調理済み食品では、冷蔵品で71%、冷凍品で59%に砂糖が含まれていた。ポテトチップス1人分に角砂糖8個分の砂糖等が含まれているなどの突出した例も紹介されている。
ANSESは、成人について、1日の砂糖摂取量の上限を100グラムとするよう勧告している。この量は、世界保健機関(WHO)の勧告の2倍とむしろ高めだが、こうした隠れ摂取を考えると、実勢の摂取量はかなり多くなる恐れがある。ANSESはその一方で、朝食用シリアルや茶系飲料、エナジードリングなど一部の製品については、業界の自主的取り組みなどもあって含有量が減っていると指摘。加糖飲料への課税導入(2012年)も効果を発揮しているとし、行政の指導により顕著な成果を達成できる余地があると強調している。