パリ市、電動キックスケーターのシェアリングサービスを廃止

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パリ市の電動キックスケーターのシェアリングサービスが8月末で廃止される。去る4月2日に行われたパリ市主催の住民投票で、同サービス継続への反対票が89%を占めたことを受けて決定された。同サービスの事業者3社(米Lime、独Tier、蘭Dott)は、8月31日までに市内に配置の合計1万5000台の電動キックスケーターを撤去しなければならない。3社とも、引き揚げた電動キックスケーターを数週間かけて整備し、ヨーロッパの他の都市でのシェアリングサービスに転用する予定。
パリ市は電動キックスケーターに代わって自転車のシェアリングサービスを増やす方針で、これまでキックスケーター用だったスペースを9月以降は自転車用に転換する。Limeは1万台、TierとDottはそれぞれ5000台の電動アシスト付き自転車のシェアリングサービスをパリ市で展開しているが、料金が45分間で10ユーロ以上と、パリ市の自転車シェアリングサービス「ベリブ」(Velib)の45分間3ユーロに比べて高いため、利用者の急増は見込めない。また、自転車はキックスケーターよりも維持管理に手間がかかる。
パリ市のサービス廃止に伴い、Dottは8月16日に労働省から従業員51人の削減計画の認可を得た。Tierはパリ勤務の従業員100人の処遇をまだ決めていない。Limeだけがキックスケーターから自転車シェアリングサービスへの転換に楽観的な見通しで、解雇はないと断言した。