ファーストフード店の使い捨て容器の使用禁止、フランスで2023年年頭に施行

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

フランスでは2023年年頭より、ファーストフード店舗における使い捨て容器の使用が原則禁止される。大手は既に試験導入を経て準備を整えている。
この措置は、廃棄物削減を目的とする法律を通じて3年前に制定された。準備期間を経て2023年年頭に施行される。具体的には、席数20以上の店舗におけるイートイン客について、リユース可能な容器の使用が義務付けられる。ただし、ハンバーガーとサンドイッチに限っては、衛生上の理由から使い捨て容器の利用が認められる。また、テイクアウトと配達には禁止措置は適用されない。
ファーストフード店は使い捨てをビジネスモデルの基本としてきた。リユース容器を使用すると、洗浄の工程が必要となり、そのための設備を整えなければならず、応分の費用も発生する。大手各社は、どの程度の費用増加が生じるのかは明らかにしていないが、新規制に適合する準備を整えている。バーガーキングの場合は、50店舗で試験導入を開始済みで、1月には全国の470店で移行に乗り出す。ポリプロピレンなどの容器を採用。同社の試算によれば、1店舗当たりで年間1.9トン近くの廃棄物の減量が実現する。顧客の啓蒙も必要になり、バーガーキングでは、無線タグを利用して容器がどの程度なくなるかを計測した。最初の2ヵ月間では回収率がかなり低かったが、その後は顧客への周知が徹底し、回収率は顕著に改善したという。