サッカーW杯と移民系選手のメンタルの強さ

投稿日: カテゴリー: アライグマ編集長の日々雑感

外国人居住者として単にTVで観ているだけでも悔しい思いをしたのだから、実際にプレイした選手たちの悔しさは想像にあまりあるが、ご存知のようにフランス代表はサッカーW杯の決勝戦で惜敗した。リードされても毎回同点に追いつくという展開で、最後の数分にはむしろフランス側にサヨナラ勝ちのチャンスもあったが、結果的にはPKで敗北という一番納得しにくい形での敗戦となった。これがフランス社会にどのような影響を及ぼすか、しばらく観察するのが楽しみだが、19日時点の報道では、諦めずに最後まで奮戦したことを称える声が圧倒的だ。テニスなどをみる限り、フランス人プレイヤーはメンタルが弱いのが特徴だが、サッカーではむしろ逆かもしれない。これは、よく指摘される通り、移民系家庭出身のプレイヤーが多いせいなのか? 振り返ってみると、テニスでもメンタルが強かったのは、カメルーン人を父に持つヤニック・ノアだけだった。エンバペのメンタルの強さもそれに通じるものがあるように感じられる。ノアはしばしば「勝てばフランス人と言われ、負ければカメルーン人と言われる」とフランス社会のご都合主義を揶揄していたが、たとえ一時期のご都合主義でも、アフリカ系移民がフランスにもたらしたパワーや才能が評価されるのは喜ばしい。それだけにいっそう優勝してほしかったが、それはともかく、決勝にふさわしい名試合ではあった。メッシも欠けていた唯一のタイトルを獲得して、有終の美を飾れたしね。BRAVO!!