フランス空軍のアジア太平洋地域ミッションが終了

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フランス空軍の使節団が9月18日までの6週間にわたり、アジア太平洋地域の諸国を歴訪した。「ペガーズ22」と命名されたミッションが、18日の最終日にシンガポールでデモンストレーション飛行を行った。
ミッションは、ラファール戦闘機3機、2機の給油機「A330(MRTT)」、1機の軍用輸送機A400Mからなり、170人の兵員が加わった。仏領ニューカレドニアを起点に、オーストラリア、インドネシア、インド、アラブ首長国、シンガポールを歴訪した。フランス軍はこの種のミッションを「航空外交」に位置付けており、有事の際のフランス空軍の展開力を確認すると共に、対外的にもそれを示すことを目的に、訪問が行われた。フランス軍と訪問先の諸国はいずれも、名指しを控えてはいるものの、アジア太平洋地域における影響力の拡大を狙う中国への対応を念頭に置いたものであることは間違いない。米中間の対立の構図も強まる中で、フランス政府としては、この地域に住む160万人の自国民を脅かす地政学上の危機や、人道的な危機が発生した場合に、介入する能力があることを内外に示す狙いがある。