妊産婦と新生児の健康、10年間で悪化

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保健部門の公的機関サンテ・ピュブリック・フランス(SPF)は9月20日、妊産婦と新生児の健康に関する報告書を公表した。2010年から、新型コロナウイルス危機発生直前の2019年までの期間を対象に、状況の把握を試みた。
これによると、本土における新生児の死亡率(27日目まで)は、1000人当たりで2019年に1.8となり、2010年の1.6から目立って上昇した。死亡は生後1週間に集中しているといい、これは、妊娠中の健康管理の支援体制や、産後の医療体制などに問題があることを示唆している。海外県では、新生児の死亡率は3.3から4.4へと上昇しており、さらに状況が厳しい。SPFは、フランスが新生児死亡率の点で欧州諸国における最下位グループに位置していることを指摘し、理由を究明して対策を立てる必要があると強調している。
妊産婦の社会弱者化も目立っている。パリ首都圏において、妊産婦に占めるホームレスの割合は2015年の0.58%に対して、2019年には2.28%へと大きく上昇。パリ市内に限ると4.41ポイントの大幅上昇を記録したという。