漫画家のジャンジャック・サンペ氏が死去

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漫画家のジャンジャック・サンペ氏が8月11日に死去した。89才だった。
サンペ氏は1932年にボルドー近郊のペサック市に生まれ、貧しい少年時代を過ごした。12才で絵を描き始め、14才で学校を離れて配達夫などの職業についた。18才の時に新聞に作品の掲載を始めた。その後、日刊紙ルフィガロや週刊誌パリマッチ、レクスプレス誌などに寄せた政治・社会風刺の一コマ漫画で幅広い人気を博した。米ニューヨーカー誌に寄せたイラストでも世界的に知られる。代表作は、ルネ・ゴシニと組んで制作した「プチ・ニコラ」シリーズで、子どもの学校や家庭での日常生活を生き生きと描いたこの小説作品(ゴシニ文、サンペ絵)は、1960年の第1作の発表以来広く読まれ、数度にわたり実写映画化などの対象となった。ゴシニは、「アステリックス」シリーズでも知られる力量ある作家で、サンペが描いた「ニコラ」と題したデッサンから着想を得て製作されたという。現在までに累積で1500万部を売るヒット作となった。単独で手掛けた単行本も多数が出版されている。