仏当局機関、加工肉の添加剤の発がん性を指摘

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仏ANSES(食品衛生安全庁)は12日、加工肉の添加剤の発がん性を認める報告を提出した。ANSESは、2020年6月に政府から依頼を受けてこの報告をまとめた。加工肉の発がん性については、世界保健機関(WHO)下のIARC(国際がん研究機関)が以前から指摘しており、2015年に発がん性リスク一覧の「グループ1」(発がん性が認められる)に分類している。ANSESは今回の報告において、加工肉の防腐剤や発色剤として用いられる添加剤である亜硝酸カリウム(E249)、亜硝酸ナトリウム(E250)、硝酸ナトリウム(E251)、硝酸カリウム(E252)のリスクを評価。文献上のデータを分析した結果、加工肉の摂取を通じたこれら添加剤への暴露と、大腸がんのリスクの間には関係があることが認められる、と結論した。報告書はその上で、積極的な措置を通じて、公衆のこれら物質への暴露を軽減するよう政府に勧告すると共に、加工肉の消費を1週間に150グラム以内に抑えることを求める従来の勧告を繰り返した。
ANSESへの報告書作成を依頼した時点で、政府閣僚らは、勧告があればそれに従うと言明していた。規制推進派であるラモス下院議員(中道野党MODEM所属)は、段階的にこれら添加物の使用を禁止するよう要求、立法措置によらずに、政令の公示を通じてただちに着手すべきだと主張した。加工肉の業界団体FICTは、業界の自主的な努力により、フランスでは亜硝酸ナトリウム及び亜硝酸カリウムの製品含有量がデンマークと共に世界でも最も低い、と主張。ANSESの報告書は、使用禁止ではなく、利用の削減を勧告しているとも主張し、禁止に反対している。政府は報告書の発表を受けて、今秋に対策プランに着手すると発表した。