欧州連合(EU)の人口、2021年にも減少

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欧州連合(EU)の統計機関ユーロスタット(Eurostat)が7月11日に発表した集計によると、EUの人口は2022年1月1日時点で4億4680万人となり、1年前の4億4700万人から減少した。2年連続で減少した。新型コロナウイルス感染症による死亡率の上昇が影響したものと考えられる。
人口は自然減(出生数が死亡数を下回る)を記録しており、移民の純流入が自然減を補うに至らなかった。この状況が2年間続いている。
EUの27ヵ国のうち、人口の減少を記録したのが10ヵ国で、減少幅が最も大きかったのがイタリア(25万3100人)だった。他方、17ヵ国では人口の増加が続いており、増加幅はフランス(18万5900人)で最も多かった。これら17ヵ国ではいずれも移民が純流入を記録しているが、9ヵ国では人口の自然増も伴っている。フランスでは自然増が8万1500人と大きい。
EU全体でみると、合計特殊出生率が1.59と低く、人口の減少は続くものと予想される。2050年までに7%の減少を記録する可能性がある。